ページ12 九州情報サイト メディア政経9

ログイン



カテゴリー
広告PR

新着トッピクスTOPICS
2023年10月31日(火)
カテゴリ:
パレスチナをよく知る写真家「菅梓」氏が語る「パレスチナ問題」

 ハマスとの戦争は第二段階に入った――イスラエルのネタニヤフ首相は傲然とそう言い放った。ガザ地区に戦車、陸上戦力を侵攻させての言葉だ。しかも大規模な空爆は連日続いており、ガザは廃墟と化している。今、ガザの空は空爆の黒い煙で全域が覆われている。その下はまさに地獄絵。我々の想像を絶している。この非人道的な戦いはいつまで続くのか。パレスチナをよく知る写真家・菅梓氏に話を聞いた。

 中東の地中海東部に位置するパレスチナ。その地で営みを得ていた70万人のパレスチナ人は、第二次世界大戦後の1948年5月、国連主導によるユダヤ人のイスラエル建国とともに故郷を追われた。しかも、そこには宗教対立を盾にした、各国の政治の思惑が絡んだ。今、パレスチナ人はヨルダン川西岸とガザ地区に押し込まれ、国家の建設もままならないまま、イスラエルの占領下に置かれている。

 今回の事態の発端は、ガザ地区に拠点を置く反イスラエルの武装集団ハマスが、イスラエル領土に侵攻し、民間人を虐殺。そしてイスラエル人約250人を人質としてガザ地区に連れ去ったことにあるとされている。しかし、その根はもっと深い。そもそも、ハマスによるイスラエルへの攻撃、その報復としてイスラエルからガザ地区への攻撃は日常的なことだった。

 両者の争いがエスカレートするきっかけは、最近の中東政治地図の変容にある。

 アラブの大義である、「パレスチナ問題の解決なくしてはイスラエルを認めない」との主張を、イスラム国家、サウジアラビア、バーレーン、UAEなどが投げ捨て、イスラエルを認めることに踏み切ったからだ。これによってアラブの足並みが乱れ、反発したハマスなどのパレスチナ地区の反イスラエル軍事組織がいら立ちを深め、エスカレートした攻撃に打って出たのである。

 イスラエルは、今回のハマスとの戦闘を「自衛」のための攻撃だと言う。だが、その自衛の実態は大量の無差別殺人だ。

 ガザは、日本の福岡市程度の土地に200万人が暮らす、世界でも屈指の人口密集地帯。そこに容赦ない空爆。陸上は塀に囲まれ、海岸には鉄条網が張られ、沖には警備艇が駐留。「天井のない監獄」で死を待つ人々。現在、ガザの死者は8000人に迫ると言われ、インフラ機能もほとんどが停止。命をつなぐ病院も機能不全に陥っている。生活の基本である食料はもちろん、水の供給すらも滞っている。それにもかかわらず、国際的な反戦ムードにはなっていない。日本政府も国連総会決議にイギリス、ドイツなどとともに棄権した。

 解決の道はあるのか。「パレスチナを愛する旅人」、写真家の菅氏はこう話す。

「パレスチナの人々は、自分たちの置かれた厳しい環境の中でも、民族の誇りを持ち、世界中の友人を受け入れてくれます。今、恐るべき環境のもとでも、彼らは笑顔を忘れずに明日に向かって生きています。そして国土を奪われたパレスチナの人々に、世界の人がもっと目を向けて欲しいと願っています」

 菅氏がパレスチナを知ったのは、ヨルダンに行ったときに「エルサレムを見たい」という気持ちから現地を訪れたことがきっかけだった。もともと世界の料理に興味を持っていた菅氏は、パレスチナ各地域を巡り、家庭料理を通じてパレスチナの人々と文化を知った。料理は文化の架け橋になることを実感、抑圧された民であるパレスチナの人々の優しさ、逞しさに魅了され、パレスチナを何度も訪れることになった。その菅氏が見たイスラエルとパレスチナとは。

「イスラエルは、領地を拡大するためにパレスチナの人々への弾圧を行い、国連に認められていない地域に入植地をたくさん作り、そして今も作っています。他方で、反イスラエルを唱えるハマスやファタハなどの集団も、パレスチナの人々にとって支配者として振る舞うことがあります。パレスチナのある有名音楽家は、自分の作った曲を自分のものと言えません。抵抗の歌と認定されれば、イスラエルに逮捕されてしまうからです。ハマスやファタハなどの抵抗組織の中では、汚職が蔓延し、彼らもまたパレスチナの人々を逮捕することがあります。明日をも見えない絶望の中にいる人々のことを発信することは、彼らを孤独から救います。また、これは私自身のためでもあります。パレスチナでは、人権が蔑ろにされています。私は、パレスチナでその瞬間を何度も目撃しました。他人の人権が侵害されているのを見過ごすことは、自身の人権を蔑ろにしていることと同じです。見た者には、見たことを伝える責任が発生すると思います。私は、パレスチナで何が起こっているのか伝えるために、日本人としての自分にできることを精一杯果たして行きたいと思います」

 パレスチナ問題は、解決されなければならない。戦争に代表されるこれまでの負の歴史を克服する根源的な力を、人類が持っているかが試されている。

 

 

2023年10月27日(金)
カテゴリ:
「工藤会」組織改編で「役職名」も変更したワケ

 29日、工藤会最高幹部、野村悟被告、田上不美夫被告の控訴審は結審を迎える。弁護側はこの結審を引き延ばそうとしているが、それがうまくいったとしても日程的には11月には結審となる。判決は2月末から3月。それに合わせてなのか、工藤会の役員名称の変更が決まったようだ。

2023年10月24日(火)
カテゴリ:
「補選の結果は順当!?」岸田首相の解散へ踏み切るか、とどまるか

 注目の衆院・長崎4区、参院・徳島高知合区選挙区の補選が終わった。予想通り1勝1敗。これを受けて政局は解散時期をめぐる話に移りつつある。解散は遠のいたと話す人がいれば、逆に岸田首相が乾坤一擲の解散・総選挙に打って出るとみる人も。はたして行方は。

2023年10月20日(金)
カテゴリ:
公明党元議員 東順治逝去 追悼 ~貫いた信念~

 17日、東順治元国会議員が逝去した。東氏は公明党の国会議員として活躍、多くの人に愛された。新進党の羽田政権下では防衛政務次官を、自公連立政権のもとでは、公明党国対委員長や党副代表などを務め、自公連携を前に推し進めた。77歳、まだまだ働き盛りの若すぎる最期だった。

 

 東氏は北九州大学卒業後、聖教新聞記者として活躍。平成2年に旧福岡2区で出馬、当選をはたして以来、公明党国会議員として、7期の任期を務めた。平成24年、後進に道を譲り不出馬、その後は地元の九州国際大学理事として、若者の教育・育成に力を尽くした。

 穏やかな風貌で、人の話によく耳を傾ける人であった。だがその信念は揺るぎないものだった。松本龍元復興大臣が議席を失った2012年の衆院選挙では、ともに東日本大震災に立ち向かい、復興のために努力した間柄から、敵味方を乗り越えて、敗勢の松本氏の応援のため1区での街宣を繰り広げた。「東日本の復興のために松本さんがはたした功績は大きい。それを無視する宣伝は許せない」と言っていたが、当時の公明党本部の方針に逆らうものであった。また長年、親交のあった元西日本短大付属高校校長、元西日本短大理事の須郷氏が発刊したIssekiの創刊号では、当時の安倍内閣の安保法制に対して警鐘を鳴らす一文を寄稿した。

「平和の党が公明党の結党理念である。緊張する国際情勢の下での安保法制について理解はできるが、その礎には平和を希求するとの精神が必要。安保法制が日本の戦争参加を容認する方向に進むならば、それを許さないという思いで筆をとった」と当時、東氏は語っていた。

 東氏については皆、優しい人、決して荒立つ声を上げない人、と皆評価する。だがその精神は強くたくましいものであった。東氏は「漢(おとこ)」という言葉をよく使った。男は「漢」でなければならないとの想いからだ。正義のために誠を尽くすとの信念から、時々、その行動は公明党、創価学会の枠を超えることもあった。「議論を尽くした上で、組織の方針に従わざるを得ないこともあった」と寂しそうな顔で述懐することもあったが、やんちゃ坊主のような東氏は、最後まで自分を貫く生き方にこだわっていた。

 東氏は人間が本当に好きだった。ある時は年の離れた若者の生き方を知るために、そのすべての言葉に耳をすました。自分の価値観で解釈するのではなく、あるがままの対象をそれとして理解するために努力を重ねた。そうした東氏の態度から多くの人が「創価学会の東」ではなく、「人間・東」に好感を寄せた。東氏のネットワークの広さは、その生き方そのものであった。

 19日、古賀市のベルコ・シティホールで東氏の葬儀が開催された。こじんまりと行いたいとの家族の意向であったが、伝え聞いた多くの会葬者が参集した。用意された座席では足りず、急遽、増席されるほど。学会関係者、公明党関係者だけではなく地域の人々や福岡市の経営者などもつめかけていた。

 東氏の生きざまが感じられる葬儀では涙ぐむ人々も。平和を願い、人を愛し、人に愛された東氏。慈愛に満ちた眼差しを誰も忘れることはない。

 合掌

 

2023年10月17日(火)
カテゴリ:
「福岡9区・10区」候補者問題はいったいどうなっている!?最新事情

 臨時国会が開かれた永田町、議員たちの動きが活発に。やはり話題は22日の長崎衆院4区、徳島・高知参院補選投開票だ。自民1勝1敗となれば選挙も近いとの話が出ているが、いまだ支部長=候補者が決定していない福岡9区、10区はどうなるのか。その最新情報は。

2023年10月13日(金)
カテゴリ:
アングラ社会に衝撃を与えた「道仁会」松尾元会長の逮捕

 福岡県警は指定暴力団・道仁会の元会長、松尾誠次郎容疑者を恐喝容疑で逮捕した。2006年に引退したとはいえ、松尾元会長は今なお影響力を持つ伝説のヤクザ。この事件は、アングラ社会に衝撃を与えている。

2023年10月10日(火)
カテゴリ:
「北九州学術研究都市」建設地を安売り!?武内市長の手腕に疑問の声

 北九州市の土地行政に不審の声があがっている。6日に締め切られた市有地の一般競争入札に関してだ。最近地価が高騰している若松区ひびきの地区の土地が対象となっているのだが、相場より安く売り出しているという情報がかけめぐり、市民から批判の声があがっている。

2023年10月06日(金)
カテゴリ:
再び解散風!?「総選挙後」の議席予想流出で「自民党」は喜ぶべきか否か

 岸田内閣が誕生して2年目。発足当初は支持率50%を超えていたが、いまや30%後半。たびたび解散が話題になるが、岸田首相は優柔不断。議席数を減らすことへの不安から見送ってきた。もし今、解散した場合、各党の議席予想はどうなるのか?

2023年10月03日(火)
カテゴリ:
工藤会田上被告が野村総裁を「父のような存在」と語ったワケ

 9月27日、工藤会野村悟被告、田上不美夫被告の第2回控訴審が福岡高裁で開かれ、看護師襲撃事件、歯科医師襲撃事件の2件について、自らの指示による犯行と認める供述。供述は具体的な指示内容、指示系統などに及んだが、野村被告の関与はまったくないと証言。だが、今回の供述で注目されたのはそれだけではなかった。

9区10区問題「県連VS党本部」激突回避!?自民党内閣改造のウラ

 自民党の選挙体制も全国で整いつつある。全国小選挙区の支部長はほぼ決定、残すは福岡県の9区、10区のみとなった。麻生太郎副総裁の意を受けて党執行部は、地元県連が公募のうえ、党員投票で決定した2人の候補者、9区大家敏志、10区吉村悠両氏を支部長としていまだ認めていない。こうした状況から総選挙を前に党中央と地方組織の対立はますます激化するとみられてきたが、どうもここにきて何やら趣きは変わってきたようだ。

広告PR

Back to Back

月別アーカイブARCHIVE