情報配信サイト|政経メディア9

ログイン



カテゴリー
広告PR

カテゴリ: 政府

2018年07月24日(火)

哀悼 松本龍元衆議院議員

 2018年7月21日、かつてない酷暑の中、肺がんと戦い、力つき、松本龍元衆議院議員が逝った。判明からわずか1か月有余だった。

 民主党政権下で環境相、復興担当大臣を担った松本氏は、1951年5月生れ、67歳。あまりにも早い死であった。通夜、葬儀には2000人を超える弔問客が訪れた。花輪、香典、弔電に関しては残されたご家族の意向で辞退。会場で読み上げられたのは、安倍晋三内閣総理大臣からの心のこもった弔電だけだった。市民に寄り添うこと、特に弱者に寄り添うことをモットーとした松本氏の葬儀は、そのお人柄を映し出すような清々しいものであった。

 松本氏は、旧社会党から1990年福岡1区で当選を果たし、2012年落選するまで連続7期に渡って代議士を務めた。民主党政権時代には、環境大臣、復興担当大臣を務め、九州政界の重鎮として活躍した。

 祖父は部落解放運動の父といわれた松本治一郎元参議院副議長。

 治一郎氏は、第二次大戦後、現在の国連の基底にある世界人権宣言の普及に寄与したことで有名。龍氏もこうした思想を受け継ぎ、常に弱者に寄りそう政治を展開してきた。

 2010年には、国連の生物多様性条約第10回締約国会議では議長として、生物の遺伝資源の取得やその利益の取得から生じる利益の配分を定めた「名古屋議定書」の採択に尽力した。

 東日本大震災の際には、復興担当大臣として復興の陣頭指揮にあたった。国難ともいえる未曾有の大規模災害の中で、各省庁があたふたする中で、まずは被災者のことを一番に考えることを根底においた不眠不休の活動を展開した。だが、死者は2万人に及び、東北、とりわけ三陸各地が壊滅的な打撃を受けひどい所では、町が消えるという事態、さらに津波に襲われた原子力発電所がメルトダウンし、放射能を広範囲にまき散らすという世界でも類をみない大惨事からの復興は、並大抵のものではなかった。

 岩手・宮城両県を訪れて知事と会談した際に“知恵を出さないやつは助けない”、報道陣に“書いたら、もうその社は終わり”との発言ばかりが問題視され、就任9日目で辞任した。

「確かに発言はまずかったが、就任直後から、東北を丁寧に歩いて、根気よく被災者の言葉に耳を傾けていました。その中で役人の動きの鈍さに苛立つことも多かったようで、あのような発言が飛び出してしまったのです。同時に東北の惨状に絶望を感じ、どう復興させればよいか、と職務にのめり込むあまり、精神を病んでしまったのです」

 辞任後、病の治療に努めたが、再発すれば精神が危ういという状況で2012年の衆院選挙への出馬を決意した。被災地への思いが松本氏を駆り立てたのだ。

 この選挙ではマスコミが取り上げることなく、あまり知られていないが、選挙事務所には被災地東北の市町村長から為書きや檄布があふれるほどに寄せられた。ある村長は東北から駆けつけ、「九州の政治家である龍さんが東北の政治家よりも自分たちのために尽くしてくれた」と1区の選挙民に選挙カーから直接語りかけたことがあった。確かに問題発言はあったが、松本氏の本当の思いはちゃんと東北の人々に伝わっていたのだ。氏が、復興担当大臣としてどんなに大きな役割を果たしたのかを物語るエピソードだろう。

 だが、被災地東北からの応援の声は選挙民には届かなかった。再発の危険性もいとわず、出馬した松本元衆議員の心も理解されなかった。

 落選後の松本氏の脳裏から東日本大震災と被災した人々の声が消えたことはなかった。

 世界は東日本大震災からの日本の復興を称賛する。だが、はじめの一歩を踏み出した龍さんの人生をかけた戦いは、舌禍事件とともに忘れられてしまっている。

 通夜直前、福岡を豪雨と激しい雷が襲った。松本龍逝去という悲しむべき事態に天が応えたかのようだった。

 

2018年07月13日(金)

「西日本豪雨」最中の安倍首相酒盛りが大炎上で灯る「総裁選3選」の黄信号

 西日本を中心に甚大な被害をもたらした記録的な豪雨。14府県で死者189人、行方不明者68人に上り、一週間たった今も7000人が避難生活を強いられている。そんな最中に安倍首相を始め幹部らも参加した自民党の懇親会「赤坂自民亭」が批判を浴びているにもかかわらず、自民党は災害報道に隠れて、“カジノ法案”成立に勤しんでいる。

2018年07月10日(火)

「西中洲樋口建設」廃業で火の粉を払う「高島市長」

 福岡経済界で話題になっている西中洲樋口建設の廃業。横尾博社長の中洲クラブでのホステス暴行事件が廃業の原因だが、時間が経つにつれ、これまでの西中洲樋口と福岡市との関係があぶり出され始めた。特に、暴力事件の現場にいた高島宗一郎市長の政策秘書だった木村哲晃氏関する噂が飛び交っている。

2018年07月06日(金)

「沖縄県知事選」候補者選考委員会で無視されてしまった「武田議員」

 福岡県連からよく思われていない武田良太衆議院議員だが、今度は福岡県連のみならず、沖縄県連からも同様に扱われているのか、自身が知事候補として推す、元沖縄コンベンションビューロー会長の安里繁信氏が知事候補選考委員会から外されてしまったのだ。どうやら武田議員、安里氏ともども、一顧だにもされなかったようだ。

2018年07月03日(火)

「JR東労組」大量脱退に見え隠れする「政治」の影 

 JR東日本の最大労働組合・JR東労組(東日本旅客鉄道組合)の組合員は今年1月時点では4万6000人いたが、地滑り的に3万2000人が脱退してしまった。原因はストライキ権の行使を予告したことだったようだが、そこには政治的背景も見え隠れするのだ。

2018年06月29日(金)

「翁長知事」の健康不安で混沌とする「沖縄県知事選」

 翁長雄志知事が5月半ば、4月に受けた手術について膵臓がんであることを公表し、12月の任期満了に伴う知事選への出馬については明言しなかった。そのため、翁長知事は出馬するのか、不出馬なら誰が出るのか。自民党本部は誰を出馬させるのか――知事選はにわかに熱を帯び始めた。

2018年06月19日(火)

「支持率回復」でも安倍政権が進まざるを得ない「イバラの道」

歴史的な米朝会談が終わり、その成果については賛否あるが、安倍政権の外交に期待が高まったからか、報道各社が安倍政権の支持率の調査を行ったところ、多くが支持率が上昇。不支持を上回った。新潟知事選も乗り切り、自民党総裁3選間違いなしと言われているが、気がかりは尽きない。

2018年06月12日(火)

「新潟県知事選」勝利で安倍3選の追い風吹くも「不安」の声

 10日投開票の新潟知事選挙は、二階俊博幹事長の元国交省官僚の花角英世氏が勝ち、野党統一候補の池田千賀子氏を退けた。安倍首相の自民党総裁3選を占う重要な選挙だったため、与党内では「これでハードルをひとつ越えた」との安堵の声が聞かれるが、薄氷の勝利だっただけに、同時に不安の声も漏れ始めている。

2018年06月05日(火)

森政権の二の舞!?「安倍おろし」の強風注意報発令されるか

 森友に関連して財務省が改ざんを認め、加計問題も依然として疑惑がくすぶっているが、野党の追求は甘く、安倍政権は荒波を乗り切った感がある。にもかかわらず、安倍首相の機嫌が悪いらしい。その原因は米朝会談と、まだ微風だが吹き始めている「安倍おろし」の風のようだ。

2018年06月01日(金)

安倍政権の命運握る「新潟県知事選」記者が首をひねる「自民党調査」の数字

 安倍政権の命運を握るとされる新潟県知事選が注目を浴びている。投票日は6月10日。自民、公明が支持する花角英世氏と、立憲民主、国民民主、共産、自由、社民の5つの政党が推薦する野党統一候補の池田千賀子氏の一騎打ちなのだが、記者たちの感触と、最新の世論調査の両者のポイント数に乖離があり、自民党が何らかの操作をしているのでは、と取材する記者たちは口にする。なぜこんな疑惑が浮上しているのか。

広告PR

Back to Back

月別アーカイブARCHIVE