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福岡からパレスチナへ平和を訴えた「ダイ・イン」と「パレスチナハウス」オープン
2024年12月10日(火)

 イスラエルによるガザへの大規模な報復攻撃が始まって14か月た経った。10月初め、世界各地では、イスラエル軍によるガザ侵攻から1年の節目として即時停戦を求める抗議デモが行われ、ロンドン、パリ、ベルリンなどヨーロッパ各地でも大規模な抗議デモが行われた。

 パレスチナに連帯する動きは福岡でも見られた。10月6日、天神では「FREE ‘ALESTINE」、「パレスチナに平和を」などと書かれたプラカードを持ち、地面に横たわる人々の姿があった。これは、死者のように振る舞うことで抗議と追悼の意志を示す「ダイ・イン(dai・in)」と呼ばれるパフォーマンスだ。ダイ・インを企画したのは、パレスチナ支援を呼びかける市民団体「福岡パレスチナの会」。

「通行人の方々は驚いた様子でしたが、私たちの活動を見て、パレスチナ問題に関心を抱いてもらうことを願っています。また、ダイ・インには、福岡在住のインドネシアやパキスタンなどのイスラム教徒の方々も、多数参加しました」(同会で活動する沖園リエ氏)

「福岡パレスチナの会」は「パレスチナハウス」(福岡市中央区)を年内にオープンする予定だ。バンクシーの「Love is in tha Air(愛は空中に)の壁画が目印の小さな店舗には、ヨーロッパで仕入れたパレスチナ製品やフェアトレードで輸入したオリーブオイルなどが並ぶ。これらの販売を通して、パレスチナ支援を訴える活動をつづけていくという。

 沖園氏は、天神で実施したダイ・インに手応えを感じる一方で、パレスチナを取り巻く状況に危機感を抱いている。「福岡パレスチナの会」は、ダイ・インの2日前、福岡市役所で記者会見を行い、ガザ出身の両親を持つ高校生と、ガザで暮らす夫と義理の子供たちを案じる日本人女性が登壇した。

「お二方の発言に共通していたのは、停戦しないまま1年経ってしまったことが残念でならない、という思いでした。私たちもこの状況にもっと危機感を持たなければなりません。また、周辺の国々にも戦火は広がっており、このままでは、いずれ中東戦争に発展してしまうかもしれません」

 イスラエルの隣国、レバノン南部を拠点とする「反イスラエル」を掲げるイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」はガザ地区における戦闘開始以降、断続的にイスラエルを攻撃していおり、イスラエルは報復としてレバノンへの空爆や地上作戦を実行している。ただ、この地区では停戦が合意されたが、それ以降も部分的には戦闘が続いている。

 ガザ地区では、2024年10月末時点で4万3千人を超える死者が確認されており、がれきの下にはさらに1万人以上の行方不明者が埋もれていると推定される。イスラエルは10月末、数十年にわたってパレスチナ難民を支援してきた「国連パレスチナ難民救済事業機関(UNFWA)に対して、イスラエル国内での活動を禁じる法案を可決した。これによりガザ地区に住む人々が必要とする物資や医療が提供できない可能性が高まり、深刻な事態になりかねない。

「パレスチナ問題」は、70年以上続く根深い問題だ。今、この瞬間にも多くの民間人の命が奪われ続けていること、そして現地で救済活動に従事する人々が殺害されているのだ。

 この状況に対して沖園氏は次のように語った。

「一刻も早く即時停戦を実現させるためには、世界各国の政府が行動を起こすことが必要です。各国のメディアはすべての事象を報道しているわけではありません。私たちは注意深く真実を見つけていきたいと思っています。そして、市民が声を上げ、行動を起こすことが国を動かす力になると思います。私はこれからもパレスチナの自由と平和のために福岡から声を上げ続けます」

 

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