カテゴリ: 事件
「宮崎県串間市官製談合事件」のウラにいた重要人物が浮上
昨年11月、宮崎県の串間市が発注した消防庁舎新築の設計業務の入札をめぐって、特定の業者に有利な取り計らいをしたとして、宮崎県警は副市長と業者4人を逮捕したしたのだが、逮捕を免れたものの、この事件の裏側にもうひとり重要人物がいた。
この事件で逮捕されたのは、副市長の福添忠義氏、大王工業代表取締役の堀口三千年氏、久米設計九州支社長の高崎強氏、同社OBの平野満哉氏、設計会社ランドブレインの社員喜多竣平(いずれも当時の肩書)である。
もともと、この串間市という地域は政治と地元財界が密着してきた地域だ。かつて市長を務めていた鈴木重格氏の後ろ盾と言われていたのは、原発利権をほしいままにしてきた地元有力者だったし、前述した談合事件で逮捕された堀口氏や、宮崎県商工会議所の会頭が県政影響を与えてきた。
この堀口氏や会頭と昵懇だったのが、逮捕された久米設計の高崎氏だった。この高崎氏がこの事件のキーマン的存在なのだが、もうひとりキーマンがいた。それがA社のM氏である。このM氏も高崎氏同様、堀口氏や会頭と関係が深かったとされる。
高崎氏とM氏は所属する会社こそ違うが談合仲間。この2人の“談合屋”は周囲にその関係がバレないように、どちらかが入札に参加すると、片方は参加しないという方法をとっていた。
2人はの関係は談合の先輩後輩の関係で、M氏は高崎氏のアニキ的存在。久米設計が談合で落札した案件にもM氏が関わることもあった。一体どういうことか。
設計図書には、特記仕様書というものがある。工事の範囲、工程や取付方法などとともに各材料の仕様、グレード、品質、参考メーカーなども記してある。つまり、自社製品の建材などを使用して欲しい会社は、設計会社に売り込んで、この特記仕様書に書き込んでもらうのだ。通常なら、久米設計の受注案件に自社製品を使用して欲しい企業は久米設計に売り込む。しかし、M氏は久米設計の高崎氏のアニキ的存在である。必ずしも高崎氏に売り込まなくても、M氏に売り込めば久米設計の受注案件に関わることができたということなのだ。この官製談合事件も、久米設計受注案件にМ氏が絡んでいたことが発端で発覚したと言われている。それほど深くこの事件にはM氏が関わっていたのだ。
高崎氏とM氏が関わってきた官製談合は他にもあるとされていたが、他の談合は証拠が積みあがらなかったのか、串間市の官製談合事件だけが立件できたようである。だが、M氏が久米設計ではなくA社だったからか、立件できるほどの証拠がなかったのか、逮捕は免れた。しかし、A社内では少なからず問題となったようで、左遷されてしまったようである。
福岡でも広がるパレスチナ支援の輪
福岡に、政府に対してパレスチナ問題を問いかける団体がある。1982年に発足した「福岡パレスチナの会」だ。同会は、パレスチナ支援を呼びかけると共に、パレスチナの文化や歴史を通じて、イスラエルの占領下にあることを理解してもらうための活動を行ってきた。
パレスチナはニュース等の報道の通り、自治区ガザを治めるハマスを中心とした武装集団がイスラエル占領地に侵攻し、イスラエルがガザに対し大規模な報復攻撃を行った2023年10月7日から、もうすぐ1年を迎える。この期間、ガザでは4万人以上のパレスチナ人が犠牲となったほか、今も瓦礫の下に1万人以上の行方不明者がいると推定される。「パレスチナ問題」は70年以上続く根深い問題であるが、昨年10月の大規模攻撃をきっかけに、世界各国で再びパレスチナ連帯の機運が高まっている。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、9月4日、外国メディア向けに記者会見を行い、「目標達成に向け尽力し続ける」と述べ、ガザでの戦闘を継続する考えを示した。ネタニヤフ首相は、「ハマスの壊滅」「全人質の解放」「ガザでの脅威要因の徹底排除」を戦闘の目標として掲げ、「目標を達成したら戦闘を終結させる」と述べた。米国はイスラエルに対し、ラファとエジプトの境界「フィラデルフィ回廊」にイスラエル軍を駐留させ続けることを強調した。
しかし、9月1日以降、イスラエル全土で大規模な反政府デモが頻発している。ガザでイスラエルの人質6人が遺体で発見されたことから、イスラエル国内でハマスとの停戦合意を求める声が広がっている。同2日には、イスラエル最大の労働組合が早期停戦を訴えるためストライキ実施を呼びかけるなど、政府に対する圧力が一段と高まっているのだ。
冒頭に紹介した「福岡パレスチナの会」に、昨年10月の大規模攻撃をきっかけに携わるようになった沖園リエ氏に話を聞いた。
「フリーパレスチナ運動に携わる人は、私より上の世代が多い。若い世代にも関心を持ってもらいたい。ドラマの話をするような気軽な感覚で、パレスチナ問題について話してほしい」
同氏は、パレスチナ問題に取り組むほか、反軍拡や反原発、ジェンダー問題など、幅広く社会運動に携わっている。
「ガザに住む人々は、世界中に助けを求めています。私たちは、日本政府にガザの停戦を求める声明として、『水や食料、医薬品などを1日でも早くガザに届けてほしい。これ以上、女性や子どもたちを殺さないで欲しい』と、岸田内閣総理大臣と上川外務大臣に要請文を送付しました。また、衆院福岡2区の鬼木誠防衛副大臣に対しても、イスラエル製ドローン輸入の反対を訴えかけています。このような活動をしていると、『過激な活動家』などと言われることもありますが、私は自身を『アクティビスト』と位置づけて活動しています。私はアクティビストとして、人権が侵害されないという『当たり前』が通る世の中にしたいと考えています」
沖園氏と「福岡パレスチナの会」は、パレスチナの自由と連帯を求めて、これからも活発に訴えかけていく。6月23日、同会主導の下、福岡県内で初めて、寝転がって死者のように振る舞う抗議パフォーマンスである「ダイ・イン」が行われた。ガザ侵攻から1年を迎える10月7日を前に、同会らは、再び「ダイ・イン」を行い、パレスチナの自由と平和を訴える。
終わらない「パレスチナ問題」写真家菅梓氏の想いとは
2023年10月7日、パレスチナのガザ地区を拠点とする武装集団ハマスが、イスラエルを襲撃してあと数ヶ月で1年が経過しようとしている。
イスラエルは報復として、ガザへの攻撃を激化。ガザの多くのパレスチナ人は、エジプト国境近くの南部ラファに避難したが、それにもかかわらず、イスラエルは「ラファ侵攻」を宣言し、避難民が多く集まる同地を攻撃。今もなお、死傷者が増えて続けている。 70年以上続くこの混沌を終結させるにはどうしたらいいのか。
博多区と同程度の面積であるラファには、福岡市の人口と同じ約150万人が避難している。しかし5月以降、避難先として指定されていたラファでの戦闘が激化。再避難を余儀なくされる中、北部への攻撃も続き、もはやガザに安全な場所はない。
またガザでは、生活インフラの停止、深刻な水・食糧不足に加え、夏の暑さによる公衆衛生の悪化が懸念されている。国連機関は一刻も早い停戦を訴えているものの、イスラエルの攻撃は止まない。
ラファへの攻撃をきっかけに、福岡でもパレスチナ連帯への機運が高まっている。6月には、イスラエラに対する連続抗議行動が行われた。パレスチナに多数の渡航歴を持ち、パレスチナをよく知る写真家・菅梓氏に話を聞いた。
「私には、旅を通じて知り合った、パレスチナの友人が多くいます。彼らは、日々、イスラエルの攻撃に晒されながらも、懸命に生きています。私は、彼らの人権が侵害されていることを見過ごせません。それは、自身の人権をも否定することに繋がるからです。また、パレスチナへの連帯を示すことに、パレスチナ人の友人の有無だとか、渡航歴だとか、そういうことは関係ありません。『自身の人権問題』として捉えてほしい。日本ではあまり報道されないヨルダン川西岸地区もガザ同様、大規模な攻撃を受けています。ガザだけでなく、西岸地区や根本的なパレスチナ問題について、もっと多くの人に知ってほしいと思っています」
SNSなどで積極的にパレスチナ問題について発信している菅氏。ただ、それに対する反応は良いものばかりではないという。
「私がSNS上でパレスチナに関する発信をすると、誹謗中傷を受けることがあります。目も当てられないほど本当に酷い言葉で、心が深く傷つきます。しかし、パレスチナの友人たちは、毎日、心だけでなく、命をも奪われかねない環境にいます。そう考えると、インターネット上で顔も名前も明かさない者に傷つけられることは、怖くありません。私は安全な場所にいて、命が守られているからです。でも、パレスチナの友人たちは違います。彼らは、今、この瞬間にも、命を奪われる場面に遭遇しているかもしれない。常に死と隣り合わせなのです。そのようなパレスチナの現状を伝えることが、安全な場所にいる私の役目だと思っています」
そう語る菅氏は、パレスチナの現状を伝えるため、友人たちのため、精力的に活動を続けている。同氏は、7月21日、パレスチナ演劇の上映会を企画している。上映会の開催は、福岡では2回目となる。「演劇を通してパレスチナの現状を知ってもらいたい。『可哀想』で終わらず、私たちが出来ることを考えたり、観た人がパレスチナについて周りに伝えるきっかけになれば」という思いだ。
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◎「占領の囚人たち」上映会
日時:7月21日(日) 18時〜
場所:KATAOSA COFFEE
(福岡市東区御島崎1-5-6)
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1948年5月、イスラエルの建国にあたって、パレスチナ人が住んでいた土地を奪われ、難民となった。パレスチナの人々は、イスラエル建国の翌日にあたる5月15日を「ナクバの日」と呼んでいる。「ナクバ」とは、アラビア語で「大惨事」を意味する。24年後の1972年5月15日、日本は、アメリカから沖縄の施政権を取り戻した。この日、沖縄は日本復帰を果たしたが、それから52年経った現在も、変わらぬ基地負担を押し付けられている。6月23日に行われた、イスラエル支援に反対する在福岡米国総領事館付近のパレスチナ連帯運動では、日本で唯一地上戦が行われた沖縄での戦没者を追悼する「慰霊の日」に合わせて、黙祷が捧げられた。パレスチナ問題は、遠い国の問題のように感じられるかもしれない。しかし、日本でも同じようなことが起こっていることを忘れてはいけない。
通訳「水原容疑者」と「大谷選手」の危機管理意識
大谷翔平投手が信頼していた通訳の水原一平容疑者から大金を窃盗され、違法賭博に費やされた問題が一月あまりマスコミのトップを賑わせている。当初は7億円弱と思われていた被害金額が24億5千万円ときてはあまりにも大きすぎる犯罪。なぜこのような事態が引き起こされたのか。
「北朝鮮外交」の失敗で「岸田首相」の未来は閉ざされた!?
アメリカで国賓待遇を受け、岸田首相の頬が緩むシーンが何度もテレビ画面で紹介される。だがこの秋、トランプにとって代わられることがほぼ確実なバイデン大統領と会ったところで、世間の冷やかな目は変わらない。岸田首相は北朝鮮外交で成果を得ようとしているが、拉致被害者に関する重大な情報もあり・・・・
収まらない裏金問題「宮内代議士」に県議4人から突きつけられた質問状の「波紋」
開始された通常国会は、まさに裏金国会の様相を呈している。野党各党は裏金議員の名簿の提出と裏金の使途公開を岸田首相に迫っている。福岡でも同じことが起きている。裏金が不記載だったとして記者会見した宮内秀樹衆院議員(福岡4区)に対し、福岡4区の県議4人が公開質問状を送った。裏金問題は京都市長選、前橋市長選にも影を落としているだけに、大きな波紋が広がっている。
警察が探し続けた「東アジア反日武装戦線」桐島という男の正体
神奈川県内の病院に末期の胃がんで入院していた男が26日、病院関係者に「自分は桐島聡だ」と告げた。病院関係者はただちに警視庁に連絡、警視庁公安部が身柄を確保した。だが、本人を示すものはなく、さっそくDNA鑑定が行われたが、そのさなか29日、死亡した。50年の年月を経て、突然現れた桐島という男の正体とは。
「パーティー券裏金事件」在宅起訴から一転!?現職国会議員が逮捕されたワケ
東京地検特捜部は7日、自民党安倍派の池田佳隆衆院議員を政治資金規正法違反容疑で逮捕した。能登半島地震や羽田航空機衝突事故がマスコミに大きく取り上げられるなかで、裏金問題は後景化していたが、現職国会議員の逮捕でまた問題に。検察が異例ともいえる逮捕に踏み切ったのはなぜか。
パレスチナをよく知る写真家「菅梓」氏が語る「パレスチナ問題」
ハマスとの戦争は第二段階に入った――イスラエルのネタニヤフ首相は傲然とそう言い放った。ガザ地区に戦車、陸上戦力を侵攻させての言葉だ。しかも大規模な空爆は連日続いており、ガザは廃墟と化している。今、ガザの空は空爆の黒い煙で全域が覆われている。その下はまさに地獄絵。我々の想像を絶している。この非人道的な戦いはいつまで続くのか。パレスチナをよく知る写真家・菅梓氏に話を聞いた。
中東の地中海東部に位置するパレスチナ。その地で営みを得ていた70万人のパレスチナ人は、第二次世界大戦後の1948年5月、国連主導によるユダヤ人のイスラエル建国とともに故郷を追われた。しかも、そこには宗教対立を盾にした、各国の政治の思惑が絡んだ。今、パレスチナ人はヨルダン川西岸とガザ地区に押し込まれ、国家の建設もままならないまま、イスラエルの占領下に置かれている。
今回の事態の発端は、ガザ地区に拠点を置く反イスラエルの武装集団ハマスが、イスラエル領土に侵攻し、民間人を虐殺。そしてイスラエル人約250人を人質としてガザ地区に連れ去ったことにあるとされている。しかし、その根はもっと深い。そもそも、ハマスによるイスラエルへの攻撃、その報復としてイスラエルからガザ地区への攻撃は日常的なことだった。
両者の争いがエスカレートするきっかけは、最近の中東政治地図の変容にある。
アラブの大義である、「パレスチナ問題の解決なくしてはイスラエルを認めない」との主張を、イスラム国家、サウジアラビア、バーレーン、UAEなどが投げ捨て、イスラエルを認めることに踏み切ったからだ。これによってアラブの足並みが乱れ、反発したハマスなどのパレスチナ地区の反イスラエル軍事組織がいら立ちを深め、エスカレートした攻撃に打って出たのである。
イスラエルは、今回のハマスとの戦闘を「自衛」のための攻撃だと言う。だが、その自衛の実態は大量の無差別殺人だ。
ガザは、日本の福岡市程度の土地に200万人が暮らす、世界でも屈指の人口密集地帯。そこに容赦ない空爆。陸上は塀に囲まれ、海岸には鉄条網が張られ、沖には警備艇が駐留。「天井のない監獄」で死を待つ人々。現在、ガザの死者は8000人に迫ると言われ、インフラ機能もほとんどが停止。命をつなぐ病院も機能不全に陥っている。生活の基本である食料はもちろん、水の供給すらも滞っている。それにもかかわらず、国際的な反戦ムードにはなっていない。日本政府も国連総会決議にイギリス、ドイツなどとともに棄権した。
解決の道はあるのか。「パレスチナを愛する旅人」、写真家の菅氏はこう話す。
「パレスチナの人々は、自分たちの置かれた厳しい環境の中でも、民族の誇りを持ち、世界中の友人を受け入れてくれます。今、恐るべき環境のもとでも、彼らは笑顔を忘れずに明日に向かって生きています。そして国土を奪われたパレスチナの人々に、世界の人がもっと目を向けて欲しいと願っています」
菅氏がパレスチナを知ったのは、ヨルダンに行ったときに「エルサレムを見たい」という気持ちから現地を訪れたことがきっかけだった。もともと世界の料理に興味を持っていた菅氏は、パレスチナ各地域を巡り、家庭料理を通じてパレスチナの人々と文化を知った。料理は文化の架け橋になることを実感、抑圧された民であるパレスチナの人々の優しさ、逞しさに魅了され、パレスチナを何度も訪れることになった。その菅氏が見たイスラエルとパレスチナとは。
「イスラエルは、領地を拡大するためにパレスチナの人々への弾圧を行い、国連に認められていない地域に入植地をたくさん作り、そして今も作っています。他方で、反イスラエルを唱えるハマスやファタハなどの集団も、パレスチナの人々にとって支配者として振る舞うことがあります。パレスチナのある有名音楽家は、自分の作った曲を自分のものと言えません。抵抗の歌と認定されれば、イスラエルに逮捕されてしまうからです。ハマスやファタハなどの抵抗組織の中では、汚職が蔓延し、彼らもまたパレスチナの人々を逮捕することがあります。明日をも見えない絶望の中にいる人々のことを発信することは、彼らを孤独から救います。また、これは私自身のためでもあります。パレスチナでは、人権が蔑ろにされています。私は、パレスチナでその瞬間を何度も目撃しました。他人の人権が侵害されているのを見過ごすことは、自身の人権を蔑ろにしていることと同じです。見た者には、見たことを伝える責任が発生すると思います。私は、パレスチナで何が起こっているのか伝えるために、日本人としての自分にできることを精一杯果たして行きたいと思います」
パレスチナ問題は、解決されなければならない。戦争に代表されるこれまでの負の歴史を克服する根源的な力を、人類が持っているかが試されている。
G7を前に逮捕された「福岡の政治団体代表」の「副産物」に注目が集まる理由
10日、福岡県の政治団体・青論社の代表・藤本豊容疑者を福岡県警は政治資金規正法違反容疑で逮捕した。容疑は団体の届け出をせずに街宣活動などをしたといもの。明らかに5月19日から広島で開催されるG7サミットで、藤本容疑者が不法な街宣活動などを行うことを警戒した予防検束。ただこの逮捕が福岡市に思わぬ事態を引き起こした。
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